新生活と共に一人暮らしを始める場合、気になるのがインターネット環境です。
自宅では固定回線を利用して、外ではスマホをそのまま使っていたかもしれません。
ですが少しでも節約したい場合には、引っ越し先でのネット回線を見直すことが差の出るポイント。
家族で利用するなら固定回線とスマホの両方があると便利ですが、一人暮らしならここを見直すことで快適なまま節約が可能に。
そこで引っ越しなどをきっかけにネット環境を見直したいあなたに、一人暮らしのインターネット回線選びで役立つ情報を解説します。
インターネット回線は有線と無線、どちらがいいの?
有線回線のメリット・デメリット
有線回線のメリットは、
- 高速通信が可能
- 接続状況が安定しやすい
デメリットは、
- 自宅でしか利用できない
- 工事が必要な場合は立ち会うことになる
- 工事日の調整によっては利用開始が遅れる
- 工事費用が高額
- 大家さんなどの許可が必要な場合がある
- 部屋に終端装置を置く必要がある
と言ったものがあります。
工事が必要でも立ち会うのは最初だけですが、取り付けた光回線終端装置が部屋の中に置かれると、ワンルームの一人暮らしでは邪魔になることも。
無線回線のメリット・デメリット
無線回線のメリットは、
- カバーエリア内ならどこでも利用可能
- 工事が必要ない
- 契約から利用開始までが速い
- 専用端末は小型で邪魔にならない
デメリットは、- 速度制限がかかる場合がある
- 接続が不安定になる場所がある
- 有線接続機器の利用にはクレードルが必要な場合がある
と言ったものがあります。
無線回線は端末が小型でモバイルタイプなら外でも使えますが、テレビなどの有線LANにしか対応していない機器の接続にはクレードルが必要です。
工事は必要ないので短期間で利用開始が可能であり、大家さんの許可なども必要ありません。大手有線回線サービスの料金や速度などの特徴を紹介
有線回線で現在一般的に利用されているサービスには、大きく分けてADSL回線と光回線の2種類があります。
ただ、ADSLは新規の契約受付が終了しているなど、既に終息に向かっているサービスなので、これから契約する場合には光回線を選ぶしかありません。光回線接続ではキャリアとして回線を提供しているのはNTTやKDDIなどの大手だけです。
プロバイダは大手キャリアの回線を借りてサービスを提供しているので、品質面なども安心出来ます。フレッツ光
NTTの提供している光回線がフレッツ光になり、契約種類として4戸以上で契約可能となる集合住宅タイプと戸建住宅とに分かれます。
アパートやマンションに引っ越す場合には、大抵は集合住宅タイプでの契約です。
使い放題の月額料金はギガマンション・スマートタイプで通常3,350円~とお手頃価格になっています。
ただし、2年契約を選んでも割引額は100円しかありません。戸建住宅や契約数が3戸以下と少ない集合住宅では、ギガファミリー・スマートタイプとなり通常料金は5,700円です。
2年契約を選ぶことで、ここから700円の割引がされます。
どちらのプランもポイントや割引サービスが他にもあるため、もう少し月額料金を抑えることは可能です。マンションタイプの初期工事費用は15,000円~で、戸建タイプは18,000円~となります
最大通信速度は概ね1Gbpsになりますが、集合住宅は利用者の状況によって速度の低下が起こることも。
キャリアのNTTはNTT東日本とNTT西日本があるため、サービスエリアが分かれており、料金やサービス内容に微妙な違いがあります。
利用にはプロバイダとの契約が別に必要ですが、選択肢が多いので便利です。auひかり
auひかりはauが提供する光回線ですが、契約内容はマンションプランと戸建プランに分かれます。
マンションプランは16契約以上が必要となりますが、2年契約となるお得プランAで月額利用料3,800円~、戸建プランでは3年契約のずっとギガ得プランで5,100円~。
選択肢は限られますがプロバイダも選べて、その料金も含まれているます。工事費を含む初期費用としてマンションプランは30,000円、戸建プランでは37,500円が必要。
マンションタイプは最大速度が1Gbpsまでなのに対して、戸建タイプでは料金が高くなりますが、auひかり ホーム10ギガとして最大10Gbpsの高速通信サービスを一部地域では選ぶことが可能。無線回線のサービスはどうなの?WiMAX回線の特徴を紹介
無線には普段から利用しているスマホでも使っているLTEの他に、より高速通信が可能になるWiMAX回線があります。
ここではスマホ単体よりも高速で快適な利用が見込めるWiMAXの特徴を解説。WiMAX回線はUQ コミュニケーションズがキャリアとして提供している無線通信方式のことです。
公式の使い放題プランは2年契約のUQ Flatツープラス ギガ放題で月額4,380円、月間7GBまでの通信容量の場合は、UQ Flatツープラスが2年契約で3,696円です。
通信速度は下り最大758Mbpsになり、光回線と比較すると3/4程度ですが、実際の利用では不満を感じないほどの高速通信が可能です。無線方式なので自宅の工事は必要なく、工事費用も必要ないので0円。
個人契約のため集合住宅での割引プランはありませんが、マンションの管理組合やアパートの大家さんの許可は必要ないので手軽に利用できます。ネット環境導入済みアパートのメリット・デメリット
最近はインターネット利用者が多いため、スムーズに利用開始ができるように、予めネット環境が導入されている物件もあります。
こういった部屋が魅力的なのか、メリットとデメリットを解説。ネット完備物件のメリット
- 許可が必要ない
- 利用開始がスムーズ
- 利用料が無料の物件もある
ネット完備物件のデメリット
- サービスが選べない
- 回線速度が遅い場合がある
- 「対応」物件の場合は工事・工事費が必要
- 利用料は無料でも家賃などがその分高い
ネット導入済みの物件は手軽さはありますが、プロバイダやサービスが選べないケースも。
最初の契約が不安な初心者には、こういった物件もおすすめできます。
利用が集中すると通信速度が遅くなることもあるので、他の住人の使用状況は確認しておくこと。向いているのは有線?WiMAX?あなたにピッタリの回線を選ぶポイントはこれ
有線回線とWiMAX回線はそれぞれ違ったメリットとデメリットがあります。
そこでそれぞれのサービスがどういった人におすすめできるのか、分かりやすくポイントで解説。有線回線(光回線)が向いているタイプ
- 家で利用できればいい
- 無線LANの設定が分からない
- プロバイダの選択肢は多い方が良い
- 家族など複数人で利用する
WiMAX回線が向いているタイプ
- 外出時も高速通信を利用したい
- 部屋に邪魔な機械を置きたくない
- 利用はwifi対応機器が殆ど
- スマホ代を安く抑えたい
あなたが利用する場合を考えて、重視したいポイントが何かでインターネット回線を選ぶのがおすすめです。
WiMAX回線ならば外出時にスマホのパケット通信を利用しなくて済むため、ヘビー利用でもスマホは通話重視の料金プランが選べて出費を抑えることが可能。
Wi-Fiの設定はアプリを使うなど簡単にできますが、それでも分からない場合や不安なときにはパソコンなどと有線で接続しやすい光回線が便利です。
ただ、WiMAXもホームタイプのルーターやクレードルがあれば有線接続はできるので大丈夫。便利でもWiMAXがおすすめできない人もいます
WiMAXは様々な場所で高速通信が可能なため便利であり、口コミでも満足しているという高評価が多いサービス。
利用者もどんどんと増えていますが、おすすめできない人もいます。アウトドア好きで山登りなどに行く人にはおすすめできません
WiMAX回線の人口カバー率は90%を超えており、主要都市部では99%以上と普段の利用には困りません。
ですが山間部などでは範囲外の場所もあるため、アウトドアでの利用が多い人にはおすすめできません。
ただ、WiMAX契約にはLTEオプションがあるため、スマホが繋がるエリアであれば対応できるので大丈夫。3日間で10GB以上の利用を考えている人にはおすすめできません
3日間で10GBというデータ量は、WiMAXプロバイダ各社が設定している速度制限の開始基準です。
これを超えた場合には、速度制限が始まるので頻繁に超えそうな人にはおすすめできません。
ただ、10GBという通信量は、高画質で動画を見た場合でも約13時間分になります。1日中見続けると足りませんが、一般的な利用で制限を超えることは殆どないので大丈夫。
もし速度制限が始まったとしても、概ね1Mbpsの速度なので標準画質なら動画が楽しめます。
制限がかかる時間帯も18時頃から深夜2時頃までとなり、学校や会社での利用には影響がでません。一人暮らしならWiMAX!私がオススメする3つのポイント
その1:工事が必要ないので引っ越し時も安心
WiMAX回線は工事の必要がないため、引っ越しするときの手続きが簡単。
一人暮らしを始めてから部屋が合わない場合や、問題がなくても家賃が安くて良い部屋が見つかったなどの理由で引っ越す可能性があります。
WiMAXなら引っ越し時の手続きも簡単なので、初めての一人暮らしでも安心です。その2:利用開始が簡単
WiMAX回線の契約は、
- サービスエリア内か確認
- プロバイダ選び
- サイトや電話から申し込み
- 宅配便で端末を受け取る
- 利用開始
と、とても簡単なのでおすすめです。
その3:端末選びが簡単で便利
WiMAX端末にはモバイルタイプとホームタイプがありますが、一人暮らしならホームタイプを選ぶメリットは殆どないので、内蔵バッテリーで動作して外にも持ち出せるモバイルタイプがイチオシ。
固定回線で複数のWi-Fi機器を利用する場合、ワイファイルーターを使いますが、種類が多く決められないからとキャリアからレンタルすることも。
その場合はレンタル料が余計に必要になるから、端末だけで同時接続可能なWiMAXがおすすめです。番外編:WiMAXの注意点
モバイルタイプの端末はバッテリーがないと動かないから注意。
固定回線やホームタイプでは端末にACアダプタを繋いだままで利用できますが、モバイルタイプはスマホのように充電が必要。
スマホは手に持って残量を目にする機会がありますが、モバイルルーターはバッグに入れたままでチェックを忘れる可能性があります。
自宅ではクレードルに置くなど、充電を忘れないように注意すること。WiMAX利用者の口コミで評判を知る
出費が多いから安く抑えられて助かっています
大森大介/26歳/千葉県習志野市
引っ越しをしたばかりで新生活に向けて出費が多いので、スマホ代とかを見直すついでにネットをカシモWiMAXに変えたんです。
月額費用が抑えられて通信速度も速いからとても助かっています。
今のところ速度低下も感じないので、WiMAXに変更して良かったです。最初は仕方なくWiMAXにしたけど結果的に良い選択でした
ミヨコ/30代/愛知県東海市
最初は光回線の予定でしたが、工事の都合が合わなくてBroad WiMAXにしたんです。
駄目なら初期契約解除制度か満足保証みたいなので変更できるからいいやと思いましたが、私の使い方だと今のままで良いみたい。
外でも地図がすぐに表示されて、光回線よりも便利だから良い選択になりました。設定も簡単ですぐに利用を始められた
SHINJI/33歳/兵庫県明石市
WiMAXには最初の設定が難しそうで不安もありましたが、分かりやすい説明書が用意されていたので大丈夫でした。
以前使っていたADSLと比べると迷うこともなくて、すぐに利用が始められたのは良かったです。
これでパケット代を気にせずにどこでもネットが利用できるので安心です。WiMAXに関するQ&A
Q.通信速度のGbpsとかMbpsは何ですか?
A.psはper secondの略で、1秒間の通信速度を表す単位です。
数字が大きいほど高速ですが、GbやMbによっても変わります。
1Gbは1Mbの1000倍なので、1Gbpsと440Mbpsでは1Gbpsの方が高速です。
動画を標準画質で見る場合には1Mbps程度で間に合うため、一般的な利用では440Mbpsでも十分な速度になります。Q.使いすぎて高額請求になりませんか?
A.7GBの制限プランでも使いすぎによって、請求金額が増えることはないので大丈夫です。
ただし速度制限が始まってしまうため、使いすぎには注意が必要。
7GBで足りない場合には、使い放題プランへの変更がおすすめです。Q.テレビやゲーム機も繋がりますか?
A.はい、大丈夫です。
ゲーム機の多くはWi-Fi対応のため、タブレットやスマホと同じように接続して利用できます。
テレビは有線LAN端子だけの場合もありますが、クレードルを用意すればモバイルルーターでも利用可能です。